
蓋と側面との間に開いた窓に息を吹き込むと、種が飛び出してきました。その程度の強さの風では、茎はほとんどしなりません。ナガミヒナゲシの実は傾いて種をこぼすのではなく、風を取り入れて種を飛ばすしくみになっているようです。
どうなっているのか、内部を見てみました。

種を全部出して、実を横に切ったものです。内部の仕切りは中心に達していません。

縦の断面です。仕切りは窓部では中心まで届いていますが、実の内部では離れています。窓に風が吹きつけると、それが実の内部へと導かれて、種を巻き上げるしくみになっているようです。
種を遠くへ飛ばすには、実が高い位置にあったほうが有利です。ナガミヒナゲシの茎が長いのはそのためでしょう。また、茎が細いのは風の抵抗を小さくするためで、丈夫なのはできるだけしならないようにするため、と考えたほうがよさそうです。


最初の頃、道路の植え込みに沿って分布を広げていたので、
花咲かオジ(バ)サンか花ゲリラの類が種を蒔いて歩いているのかと
疑っていましたが、どうやら観察していると車の起こす風で
激しくたなびいているので、その風に乗って種が運ばれて
いるように思いました。 道路沿い以外に咲いているのは、
人間が運んだと思われる場所(家の庭など)ばかりなので、
あまり遠くまで種を飛ばせる能力は無さそうです。
種には毛とか付いていないので、空中に浮かぶというよりは、風に吹き飛ばされるという感じです。遠くまで飛んでいきそうにはないですね。
それに、あんなに小さな種が発芽するには、種が落ちた場所の条件がどうかが重要な気がします。道端のようなむき出しの土があるところが好きなのではないでしょうか。
下記URLの博物館の正誤表でも「ナガミヒナゲシ」が正になっています。
http://nh.kanagawa-museum.jp/wnew/plant/errata.pdf
それに、現代文法なら、「ナガミノヒナゲシ」ではなくて「ナガミナヒナゲシ」では(笑)?
もう何年も前に、最初に覚えたのが
「長実・野ヒナゲシ」
だったので、そうだとばかり思っていました。
「の」は「烏・野豌豆」「狐・野牡丹」などと同様の「野」の方だと
思うのですが、これも違うのかしらん??
最初は「野雛芥子」だったとしても、もう手遅れですね。日本語として語感のよくない名前は定着しにくいと思います。
ヒナゲシとは別のタイプのケシですから、却って「実の長いヒナゲシ」
ではオカシイと思います。
「実の長い野生の小さいケシ」の方が筋が通っていませんか?
また私はナガミノヒナゲシの方が語呂がいいとも思います。
言いやすいので、早く世間に広まったんだろうと思います。
ネットではともかく、実社会ではナガミノヒナゲシの名の方が
ずっとポピュラーですから。
しかし標準和名として「ナガミヒナゲシ」に決定されたのなら、
今後はそれに従います。
外来植物の命名は、どうしてこういい加減なものが多いのでしょう。
長々と自然観察と全然違う愚痴になってしまってスミマセン。
「ノヒナゲシ」という場合も、ヒナゲシに似ている植物という意味ですから、説得力があるとは思いません。
標準和名がどちらなのか知らないのですが、Googleで「"ナガミヒナゲシ"」と「"ナガミノヒナゲシ"」をそれぞれ検索するとヒット数は 68,600対303、gooのフレーズ検索では5,510対227、ナガミヒナゲシの圧勝です。実社会でも同じだと思います。
私も最初に習ったのが「ナガミノヒナゲシ」だったので、「ナガミヒナゲシ」を聞いたときは息が詰まるような気がしました。
でも今はナガミノヒナゲシのほうが不自然に聞こえます。「ナガミ・ノヒナゲシ」と切るべきだという説を聞いてからはとくに(笑)。
外来植物の命名は、その植物への愛着はおろか付き合いも十分ないうちに急いで名前を考えなければならない、という事情がいい加減なものになる理由ではないでしょうか。
HPに少し書きましたが、オーストラリアの動植物の英名は笑ってしまうぐらい安易でした。